公・民・学が連携して街づくりを行っている再開発都市柏の葉キャンパスエリア。物件を探し始めて3年、ようやく借りたい物件と出会えました。ALMA Ballet Studio（旧Biquett）を運営する先生のご主人がエーゼン大塚建設にリフォームの相談を持ち掛けたのが桜咲く春。現地調査や打ち合わせを重ね夏に工事を始め秋に新スタジオがオープンしました。

共有スペースを借りてレッスンしていたマンション内に完成したスタジオは100㎡を超える広さ。大きな窓からは気持ちの良い明かり一面に広がります。その広さに負けない鏡も総延長14mと大きく、天井高さが３ｍのアクティングエリアではジャンプもリフトも思う存分練習できる環境が整っています。

下足入れエリアはカーテンを閉めると

メンズの更衣室に

ゆったりと着替えられる更衣室

スタジオのイメージカラーはピンク。「でもショッキングピンクじゃなくて、優しい上品なピンクなんです」そう語る先生がこんな感じと見せてくれたのがコスメ用品。そのイメージに近い壁紙を選んだり、先生が選んだカーテン生地とアクセントに使う輸入壁紙を合わせてみたり、工事中の現地で何度も確認しました。

104㎡の物件ですが、形が複雑な上に入口が3ヶ所もあります。

どのようなレイアウトが一番アクティングエリアを有効的に使ってレッスンが出来るか検討を重ねました。

初期の段階から「ここは入り口じゃないね」と決めていた西側ドアの前のスぺース。控室か男子更衣室かと考えていましたが「展示会でかわいい衣装を見ると欲しくなってつい買っちゃうの」そうして集めた衣装をこれからバレエを始める子供たちに見てもらえるようにショーケースにする！
そんな夢のようなアイディアに僕らは飛び上がりました

理想のピンク色の壁紙を探すマサコさん

カーテン生地とも合わせて色を確認しました

最初のイメージスケッチ

とにかく広くて天井の高い物件

こうされてはいかがですか？

「（赤線まで）鏡を伸ばした方が素敵♡」

工事中も晶子先生のイメージが広がります

こちらの物件はそれだけで広さと天井高さのある魅力的なスタジオです。それに加えて先生は快適な環境を求めました。当社にお越しいただいて現物の防振床を試していただき一度はタイプB防振床に決まっていました。ですが、そこからさらなるこだわりを見せてアンダーレイシートを敷き込み、より足腰に優しいスタジオの床が出来上がりました。

吹き抜けのある開放的なスタジオでは暑かったり寒かったり、空調の管理が大変です。そこで吹き抜け部に一般天井とほぼ同じ高さで天井扇を取り付けました。

思い切りジャンプ出来、パドドゥも自由に出来るこのスタジオはジュニアの生徒さんだけでなく、大人バレエの方も快適にレッスン出来る環境が整っています。

当社で防振床を試している様子

複雑だった空調のダクトを敷設し直して、

エアコンの効率をアップ

照明器具と天井扇を取り付ける為の梁

躯体のまま残す吹き抜け部と

違和感のないような輸入壁紙を検討

「お隣から苦情が来ない為の防音対策」と「踊りやすい床作り」は一番気に掛けるポイントです。

鏡の裏側が隣の住宅との界壁コンクリート壁なので遮音パネルを貼ったり、吸音のロックウールを敷き込んだりして防音対策を施しました。

アクティングエリアには均一な光が当たるように吹き抜け部分の照明計画を考えました。また入口からアクティングエリアはどうしても高低差があるのでアクティングエリアのどこに段を付けるかを先生方と検討しました。希望の位置にトイレを設置するための配管をどうやって隠すか？工事を進めながらも常に打合せを重ねて決めていきました。

鏡をキレイに並べる為に、マンション縦配管PSの点検口の位置も変えました。空調効率を高めるために当初手を付けないつもりだった既存の空調ダクトを敷設し直しました。

一方で不要と思われる吹き抜け部分のリフォームはしなくてもいいと熱く伝え、先生方のご理解を得ながら工事を進めました。

また、ご主人が精力的に関わってくださり、消防の届け出に関しては全てをご自分で対応してくださいました。本当に感謝です。

希望のレイアウト実現のために

トイレの排水ルートをじっくり検討

何度かのテナント入れ替えのため

複雑になった電気配線を整理整頓

下地を作りながら、先生とより良いプランを検討

実際の壁にクロスのサンプルを貼って色柄決め

防振床の要となるチップクッション敷き込み

リノ貼りの前にアンダーレイシートを敷く

音を伝えたくない隣家側には
遮音パネルを使ったり

鏡の裏側に吸音のロックウールを敷き込んで

誘導灯の設置場所の交渉は

ご主人が消防に出向いて打合せしてくださいました

先生自らバーに保護塗料を塗ってくださいました